日本にはさまざまな陶器・磁器の種類が存在しており、違った特徴を持っています。
陶器・磁器の銘柄を知ることで、より陶器・磁器を楽しむことができるでしょう。
本記事では、日本の陶器・磁器の銘柄一覧を紹介します。
日本の陶器・磁器の銘柄一覧
日本の陶器・磁器の銘柄の一覧を以下でそれぞれ紹介していきます。
全部で32種類ありますが、それぞれ違った特徴があるため、興味ある陶器・磁器を見つけてみてくださいね。
1.有田焼・伊万里焼
有田焼(ありたやき)・伊万里焼(いまりやき)は佐賀県有田町で作られている陶器です。
白・藍・赤の色彩が特に鮮やかで、華やかな色合いが特徴となります。
有田焼と伊万里焼は同じ製法で作られており、作る場所によって名前が異なります。
2.波佐見焼
波佐見焼(はさみやき)は、長崎県東彼杵郡波佐見町で作られている陶磁器です。
日用食器として広く使用されており、「くらわんか腕」ゆあ「ワレニッカ食器」などが有名です。
3.九谷焼
九谷焼(くたにやき)は、石川県加賀市周辺で作られている陶磁器です。
緑・黄・赤・紫・紺青(=五彩)が鮮やかで、豪華な雰囲気があります。
4.益子焼
益子焼(ましこやき)は、栃木県芳賀郡益子町周辺で作られている陶器です。
陶土に他の物質を含めないことが特徴で、陶土独特の質感を楽しむことができます。
5.信楽焼
信楽焼(しがらきやき)は、滋賀県甲賀市信楽町周辺で作られている陶磁器です。
粗めの土質を使って焼き上げるため、工程によってピンクや赤色に発色します。
6.備前焼
備前焼(びぜんやき)は、岡山県備前市周辺で作られている陶器です。
光沢を出すために使用する「釉薬(ゆうやく・うわぐすり)を使わない独特の製法で作られます。
7.萩焼
萩焼(はぎやき)は山口県萩市一帯を中心に作られている陶磁器です。
焼き上げた陶器を冷ますときに生じる「貫入(かんにゅう)」などによって個性が出ます。
8.小石原焼
小石原焼(こいしわらやき)は、福岡県朝倉郡で作られている陶器です。
ロクロを回しながら模様をつけるため、ほかの陶器にはない独特な模様となっています。
9.美濃焼
美濃焼(みのやき)は、岐阜県の東濃地方で作られている焼き物です。
美濃焼には多種多様な特徴を持った種類が存在します。
10.常滑焼
常滑焼(とこなめやき)は、愛知県常滑市周辺で作られている陶器です。
知床半島で採取できる鉄分の多い陶土が使用されています。
11.砥部焼
砥部焼(とべやき)は、愛媛県伊予郡砥部町周辺で作られている陶磁器です。
経済産業省から伝統的工芸品に認定されており、繊細な質感が特徴となります。
12.笠間焼
笠間焼(かさまやき)は、茨城県笠間市周辺で作られている陶磁器です。
「蛙目粘土(がいろめねんど)」が使用されているため、非常に丈夫な作りとなっています。
13.唐津焼
唐津焼(からつやき)は、佐賀県・長崎県周辺で作られている陶磁器です。
茶陶器を中心にさまざまな種類が作られています。
14.薩摩焼
薩摩焼(さつまやき)は、鹿児島県で生産される陶磁器です。
竪野系、龍門司系、苗代川系、西餅田系、平佐系、種子島系の6種類あります。
15.伊賀焼
伊賀焼(いがやき)は、三重県伊賀市周辺で作られている陶磁器です。
耐火性が高く、土鍋や耐熱食器にも使用されることが多いです。
16.三川内焼
三川内焼(みかわちやき)は、長崎県佐世保市周辺で作られている陶磁器です。
白磁(はくじ)への青い染付け(そめつけ)によるシンプルなデザインが特徴となります。
17.上野焼
上野焼(あがのやき)は、福岡県田川郡福智町周辺で作られている陶器です。
もともとは茶道のための茶陶として作られていたため、現在も茶道の精神の「侘び寂び」が色濃く反省されています。
18.大谷焼
大谷焼(おおたにやき)は、徳島県鳴門市大麻町の名産品で、県を代表する陶器です。
「寝ろくろ」と呼ばれる独特の製法が用いられて作られます。
19.大堀相馬焼
大堀相馬焼(おおぼりそうまやき)は、福島県双葉郡浪江町周辺で作られる陶磁器です。
双葉郡浪江町周辺で採取できる「砥山石(ちゃまいし)」から作られており、「青ひび」と呼ばれる独特の模様が特徴となっています。
20.壺屋焼
壺屋焼(つぼややき)は沖縄県那覇市壺屋で主に生産されている陶器です。
沖縄特有の釉薬が使用されており、はっきりとした色味が特徴となります。
21.会津本郷焼
会津本郷焼(あいづほんごうやき)は福島県会津の伝統工芸品です。
400年ほどの歴史を持っており、窯元ごとに違ったスタイルを持っています。
22.小代焼
小代焼き(しょうだいやき)は熊本県の南関町、荒尾氏、長洲市、熊本市、松橋町など県北部を中心に焼かれている陶器です。
釉薬を流しかけることによる大胆かつ独特なデザインが特徴となっています。
23.越前焼
越前焼(えちぜんやき)は、福井県丹生郡越前町で作られている陶磁器です。
釉薬が使われず、絵付けもされないことが多いため、シンプルで素材の風味を楽しむことができます。
24.赤津焼
赤津焼(あかづやき)は愛知県瀬戸市の東部にある赤津町周辺で作られている陶器です。
7つの釉薬の使用や、12種類の装飾技法を持っている歴史の非常に長いことが特徴となっています。
25.丹波立杭焼
丹波立杭焼(たんばたちくいやき)は、兵庫県篠山市今田(こんだ)周辺で作られている陶器です。
1,300度ほどの「登窯(のぼりがま)」で60時間ほどかけて焼かれるため、「灰かぶり」という独特な色味が特徴となっています。
26.四日市萬古焼
四日市萬古焼(よっかいちばんこやき)は、三重県四日市市で作られている陶磁器です。
急須や土鍋が有名で、日本の土鍋の8割から9割が萬古焼で作られています。
27.出石焼
出石焼(いずしやき)は、兵庫県の豊岡市出石町で作られている磁器です。
柿谷陶石という純白の原料を使用しているため、ほかの陶器には出すことのできない白さを誇っています。
28.京焼・清水焼
京焼(きょうやき)・清水焼(きよみずやき)は、京都市周辺で作られている陶磁器です。
少量が生産されているため、ブランド力が非常に高く、日本を代表する陶器であることは間違いありません。
29.石見焼
石見焼(いわみやき)は、島根県江津市周辺で作られている陶器です。
耐寒性に優れており、吸水性も低いため、漬物などの瓶に使われることも多いです。
30.天草陶磁焼
天草陶磁器(あまくさとうじき)は、熊本県の天草地方で焼かれている陶器や磁器です。
透明感のある白磁が特徴的で、現代にもマッチするデザイン性があります。
31.瀬戸染付焼
瀬戸染付焼(せとそめつけやき)は、愛知県瀬戸市・尾張旭市周辺で作られている陶磁器です。
瀬戸の街並みを細かに描かれた染付画が特徴となっています。
32.三州鬼瓦工芸品
三州鬼瓦工芸品(さんしゅうおにがわらこうげいひん)は、主に愛知県碧南市、安城市、高浜市で生産される伝統工芸品です。
瓦として使われることが多く、全国の粘土瓦生産量の約70%を占める最大産地となっています。
まとめ
本記事では、日本の陶器・磁器の銘柄一覧を紹介しました。
日本には魅力的な陶器・磁器が多く存在しており、地域によって特徴の異なる魅力的な陶器が作られています。
普段使う陶器・磁器の種類に少しこだわってみるだけでも、違いを楽しむことができるでしょう。
ぜひ本記事を参考に日本の陶器・磁器の銘柄をチェックしてみてください。