可愛いアンティーク調の作品と
自然豊かな動植物モチーフの作品が素敵な
日の出ガラス工芸社さんを訪れました。
日の出ガラス工芸社は
津坂陽介さん・久保裕子さんご夫妻の工房です。
ベネチアングラスの技法で
レースを用いたガラス作品を
作られているのは津坂陽介さん。
久保裕子さんは、植物や動物が描かれた
ナチュラルで和モダンな作品を作られています。
こちらは津坂陽介さんの作品。
カラフルで交差したラインと
ぷっくりと可愛らしい
しずくのようなデキャンタとワイングラス。
曲線やサイズ感
繊細なレースと色遣いが
お洒落で可愛らしい作風です。
手前のレースのうつわは、
ガラスでできた複数のレースの棒から
1つの作品が完成します。
そのレースの棒も工房で作られています。
色ガラスを回しながら長く伸ばして作られます。
こちらも繊細なレースから作られた鳥たち。
何かを語りかけてきているような
表情をしていますよね。
こちらは久保裕子さんの作品「石文鎮シリーズ」
富山県の春夏秋冬が描かれています。
私が初めて出会ったのは
雅叙園の百段階段のイベントのとき。
数年後、ご縁をいただき作品を拝見して
“あのときの!” と 一度見たら
きっと誰もが忘れない素敵な作品です。
池の中を覗いたかのような作りになっていて
石のようにも氷のようにも見える
サラサラとした質感のガラス。
冬の作品は、水面の覗くことのできる空間が
狭い作りになっています。
東京ではあまり見ることのできない景色ですが
富山県は冬になると
雪が降ります。
こちらは今年の冬のお写真です。
久保裕子さんが送ってくださいました。
今年は35年ぶりの豪雪で
交通渋滞も雪かきも大変だったようですが
真っ白で素敵な景色ですよね!
工房をお伺いした時は、ちょうど雪が降る
一週間前のことで、
全く別世界へとなっていました。
春夏になると、久保裕子さんの作品も
雪や氷が溶けて、
水面から覗くことのできる空間が広がりました。
工房にはアシスタントさんもいらっしゃり
津坂陽介さん・久保裕子さんの作品のほか
「日の出ガラス」として
作られているグラスもあります。
こちらは日の出ビストログラス。
アンティークのグラスのような
小さめのサイズ感。
おうちの食器棚にもお気軽に収納がしやすい
高さが低いビストログラスです。
この日は、アシスタントさんが
日の出ビストログラスを制作していました。
日の出ビストログラスは
特殊な作り方をするフットになっており、
アシスタントさん2名が息を合わせて
1つのグラスが完成させるところを
拝見させていただきました。
そして、制作中に驚いたのが
ライトブルーに塗られた壁の中に窯があり、
窯の近くにいても熱さを感じないこと!
工房を設計された時から
壁の中に窯が入る作りになっており
窯の熱が壁の後ろから吸収されるのだそうです。
アメリカ様式の窯ということで
日本で使っていらっしゃる作家さんは
少ないのでないでしょうか?
久保裕子さん・津坂陽介さん
和田彩都さん・岡田芙紗子さん
2020年度の、日の出ガラス工芸社メンバーです。
素敵な作品にお洒落な窯
何か物語がはじまりそうな雰囲気です。
どこかで作品に出会ったら
どんな物語があるのか想像してみてくださいね!
日の出ガラス工芸社
Instagram @hinodeglass