おいしい浮世絵展 〜北斎 広重 国芳たちが描いた江戸の味わい〜 にお伺いしました。
会期は2020年7月15日(水)〜9月13日(日)
会場は森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52階) です。
浮世絵とは・・・
その時代の美味しいもの、暮らし、役者や美人などが描かれている絵画です。
「浮世」は、つらい世の中だけど、絵にして人生を楽しもう!ということでつくられたのだそうです。
現代の雑誌やテレビ、YouTubeのような存在だったのだと思います。
今回の「おいしい浮世絵展」は、江戸らしい料理として、代表的な「すし」「鰻」「天ぷら」「蕎麦」など、そしてそれらを四季時々、江戸っ子が楽しんだ食材と料理方法をご紹介されている企画展です。
その中で、日本の伝統工芸品も度々登場します。
今まで浮世絵に触れる機会がなかった方も、食をきっかけに浮世絵に興味をもつきっかけになるような、そして学びの多い展示でした。
浮世絵から学ぶ日本の伝統工芸品と伝統食
当時の工芸や食が描かれている一部の浮世絵のをご紹介します。
縞揃女弁慶 / 歌川国芳
お寿司はもともと屋台で広まったのだそうです。
染付の器に海老のお寿司、青魚のお寿司、たまご焼きが重ねて盛り付けられていました。
大願成就有ケ瀧縞ー菊慈童 / 歌川国芳
八角の曲げわっぱに、おにぎりかお稲荷さんのような料理が綺麗に並べて詰められていました。
その八角の曲げわっぱはこちらの博多曲物と同じ形であり、当時と同じ形状の工芸品が現代にも繋がれていることはとても素晴らしいことですよね!
COLEでも同じ形状の曲げわっぱをお取り扱いさせていただいているので、ここで途切れないように繋いでいきたいという想いをより感じました。
東都名所 大森
江戸湾、大森・品川でとれた浅草海苔が当時は沢山流通していました。
日本の伝統食の海苔を現代に繋いでいるお店が浅草にございます。
甲子春黄金若餅 / 歌川国貞
お餅づくりでご飯をさますのに、当時のうちわで仰いている姿が描かれていました。
こちらも現代繋がれているうちわと同じ形状をしていました。
うちわのルーツは古墳時代に中国から伝わっているのだそうです。
逢身八懐 湯しま暮雪 / 歌川国芳
果物は水菓子と呼ばれ嗜好品として親しまれたそうです。
現代ではシャンパーニュとかき氷の素敵なペアリングのイベントが開催されていました。
日本橋魚市繁栄図 / 歌川広重
当時は日本橋に魚の市場があり、賑わっていました。
狂画水滸伝豪傑一百八人 十番続之内三 / 歌川国芳
当時は肉が禁止されていましたが、
猪や鹿などのジビエを「山くじら」と呼び、こっそりと楽しんでいたのだそうです。
今年こそ!ジビエのハンティングに行ってきます!
玉揃 舞だま / 歌川広重
美人と料理がテーマの展示も沢山ありました。
食と美は昔からつながりがあるのですね。
内面から出てくる美意識、外見での美意識、どちらも忘れずに人生を楽しみたいですね!
江戸時代から続く日本の食や工芸について
そして浮世絵は奥が深く、ワクワクする内容の企画展でした。
おいしい浮世絵展
〜北斎 広重 国芳たちが描いた江戸の味わい〜
会期:2020年7月15日(水)〜9月13日(日)
会場:森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52階)
開館時間:午前10時〜午後8時
入館料:一般 1,800円 / 大学生・高校生 1,300円 / 中学生・小学生 800円